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The First Turnabout - Transcript (JP)

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The First Turnabout
Transcript Transcript (JP)
Note: This Japanese transcript was created from Gyakuten Saiban: Yomigaeru Gyakuten for the Nintendo DS. For a transcript of this episode in English, see The First Turnabout - Transcript.
Case1art
第一話
はじめての逆転

....はあ....はあ....

....くそっ!なんでオレがこんな目に....

....つかまりたくねえ....こんなことで....

誰か....誰かがやったことにするんだ....!

....そうだ、あいつだ....

あいつがやったことにすれば....




8月3日 午前9時47分
地方裁判所 被告人第2控え室

ナルホド:
(うう....。キンチョーするなあ....)

チヒロ:
....なるほどくん!

ナルホド:
あ、 しょ、 所長。

チヒロ:
ふう。なんとか、 間にあったわね。どうかしら? 初めての法廷は。

ナルホド:
こ, こんなにドキドキするの、小学校の学級裁判のとき以来です。

チヒロ:
....それはそれは。ずいぶん、 ごぶさたしてるのね。

ナルホド:
え、 ええ、 まあ。あの....所長。今日は、 すみません。いそがしいのに....。

チヒロ:
ううん、 かまわないわ。カワイイ部下の初舞台だもの。....それにしても。初めての法廷で殺人事件をあつかうなんて、 すごい度胸ね。感心するわ。あなたにも、あなたの依頼人にも。

ナルホド:
は、はい....。....偖りがあるんですよ。ヤツには。

チヒロ:
え....。あの、 依頼人の方に?

ナルホド:
ええ。....実は、ぼくがこうして弁護土になったのも、ある意味、ヤツのおかげ、みたいなところがあるんです。

チヒロ:
....それ、初耳ね。

ナルホド:
....ぼく、あいつのチカラにおってやりたいんです!助けてやりたい....

???:
(オシマイだぁ!もう、何もかもオシマイなんだぁ!)

チヒロ:
........あそこで叫んでるの、あなたの依頼人じゃない....?

ナルホド:
そ、そうですね。

???:
(.. ..死ぬ! 死ぬぞぉ!オレはもう、死んでやるんだぁぁ!)

チヒロ:
....死にたがってるわよ。

ナルホド:
はあ。

ヤハリ:
成歩堂ぉ!

ナルホド:
よ、よう、矢張。

ヤハリ:
有罪だぁ!オレを有罪にしてくれよぉ!死刑でもなんでもカッくらって、サッバリ死なせてくれぇ!

ナルホド:
ど、どうしたんだよ、矢張!

ヤハリ:
ダメだよ!やっばりオレ、ダメなんだ!あの女がいない人生なんて....死んだ方がマシだぁ!誰が....いったい誰が、カノジョを....!教えてくれよぉぉぉ!成歩堂ぉぉぉ....!

ナルホド:
(“カノジョ”を殺害し犯人、か....新聞に書いてあるのは、お前の名前なんだよな....)


ナルホド:
ぼくの名前は成歩堂 龍一(なるほどうりゅういち)。3ヶ月前に弁護土なったばかり。今日は初めての法廷だ。さて。今回の事件は、いたってシンプル。マンションの一室で、若い女性が殺害された。逮捕されたのは、不運にも彼女とつきあっていた男。矢張 政志 (やはりまさし)。....小学校からの大親友だ。“事件のカゲに、ヤッパリ矢張”と言われつづけて23年。なぜか、いつでもキツいトラブルに巻き込まれている。....ただ1つ言えることは、悪いのは、こいつじゃない。....ただひたすら、が悪いだけ。....いいヤツだってことは、誰よりも、このぼくが知っている。そして何より、ぼくはこいつに大きな借りがある。助けてやるんだ....ゼッタイに!




8月3日 午前10時
地方裁判所 第2法廷

サイバンカン:
これより、矢張 政志の法廷を開廷します。

アウチ:
検察側、準備完了しております。

ナルホド:
べ、弁護側も準備完了しております。

サイバンカン:
........。成歩堂くん。きみはたしか、今日が初めての法廷だったかな?

ナルホド:
は、はい....。....キンチョーしてます....。

サイバンカン:
依頼人が有罪になるか、無罪になるかは、弁護土にかかっています。弁護土であるきみが、そんなにキンチョーしていては困りますね。

ナルホド:
....すみません。

サイバンカン:
........。....そうですね。裁判を進める前に、本当に “準備完了” しているか、たしかめさせてもらいましょうか。

ナルホド:
え、ええ....。(うわあ、アタマの中がマッシロになってきたぞ....)

サイバンカン:
カンタンな質問をするから、答えてください。まず、この事件の被告人の名前を。....言ってみなさい。




ナルホド:
ヒコクニン....それは、まあ、矢張くんのことですよね。

サイバンカン:
そのとおり。そんな感じで、落ち着いて答えればよろしい。じゃあ、次の質問です。今日の裁判は殺人事件ですが、被害者の名前を教えてください。

ナルホド:
(....ふう。それならわかるぞ。あれだけ調書を読んだからな....って、あれ?ど....ど忘れしちまったぞ!名前、なんだっけ!)

チヒロ:
な、なるほどくん!あ、あ、あ、あなたって人は....被害者の名前も知らないの?

ナルホド:
そ、そんなフケ、ないじゃないですか。ちょっと、忘れちゃっただけです。

チヒロ:
....な、なんか、アタマがいたくなってきたわ....。事件のことは、《法廷記録》を見れば、わかります!Rボタンで、好きなときに見ることができるから、いつもチェックしておいてね。....おねがいだから。

サイバンカン:
答えてもらいましょう。この事件の被害者の名前は?




ナルホド:
えーと。被害者の名前は、高日 美佳さんです。

サイバンカン:
....よろしい。では、彼女はどうやって殺害されたか?被害者の死因は....?




ナルホド:
鈍器で1発、ガツンと殴られて....。

サイバンカン:
そのとおり。じゃあ、質問はこれぐらいにして、そろそろ審理を始めましょう。きみも、だいぶ落ち着いてきたようですからね。

ナルホド:
....はい。(そうでもないけど)

サイバンカン:
....さて。ちょっといいですか?亜内検事。

アウチ:
なんでしょうか、裁判長。

サイバンカン:
今、成歩堂くんが言ったとおり、被害者は鈍器で殴られています。その “鈍器” ですが、具体的には、どういう....?

アウチ:
凶器は、この《考える人》 の置物です。死体のそばに転がっておりました。

サイバンカン:
....ふむう。証拠品として受理しましょう。

証拠品《置物》のデータを法廷記録にファイルした。

チヒロ:
なるほどくん。裁判が進むと、こんなふうに《証拠品》が提出されていくの。《証拠品》のデータは、これからあなたの武器になるから、Rボタンで、法廷記録をチェックしておいた方がいいわよ。

サイバンカン:
では、亜内検事。証人を呼んでください。

アウチ:
まず、被告人・矢張くんの話を聞きたいと思います。

ナルホド:
あの、所長。ぼくは、どうすれば....?

チヒロ:
今は、依頼人を助けるための《情報》を聞き逃さないこと。反撃のチャンスは、あとでかならず、やってくるわ。彼が、よけいなことを言わないよう、祈りましょう。

ナルホド:
(....心配だ。矢張のヤツ、すぐにコーフンするからな....)


アウチ:
さて。矢張くん。 キミは最近、被害者にフラれたそうですね?

ヤハリ:
なんだとコラ!今世紀最高のカップルに向かってなんてことを!

ナルホド:
(い....いきなりかよ....)

ヤハリ:
ただ最近、電話に出なかったり、会おうとしても断られただけだ!ナメんなぁ!

アウチ:
世間では、そういう状況を“フラれた”と呼んでいます。実際、彼女はきみをほったらかして遊びまわっていた。殺害される前の日も、海外旅行から帰ったばかりだったんだよ。

ヤハリ:
なんだとぉ!そんなのウソだぁ!オレァ、信じねえぞぉ!

アウチ:
裁判長。被害者のパスポートです。亡くなる前日まで、彼女はニューヨークにいたようですね。

証拠品《パスポート》のデータを法廷記録にファイルした。

サイバンカン:
ふむう。たしかに帰国の日付は、死亡の前日、だ....。

ヤハリ:
....そんな....。

アウチ:
彼女はモデルでしたが、収入は大したこはありません。どうやら彼女には、“パパ”がたくさんいたようです。

ヤハリ:
....パパ?

アウチ:
お小づかいをくれるおじさんたちのことです。彼女は、彼らから金を “援助”してもらって、遊んでいたワケだ。

ヤハリ:
なんだって....

アウチ:
....被害者の高日 美佳はそういう人間だった。きみに彼女についてどう思うかな? 矢張くん。

チヒロ:
....なるほどくん。この質問には、答えさせない方がいいかもしらないわね....。

ナルホド:
(....矢張のことだ。トンでもないことを口走るかも........どうしよう?)



ヤハリ:
死んでやる!もう、死んでやるぞお!

ヤハリ:

天国で、あのオンナを問いつめてやるんだあ!

サイバンカン:
....では、審理をつづけましょうか。

アウチ:
とにかく、被告人の動機はおわかりいただけた思います。

サイバンカン:
....とてもよく。

ナルホド:
(....とほほ....)

アウチ:
じゃあ、次の質問に移りましょう。事件があった日、きみは彼女の部屋の行かなかったかな?

ヤハリ:
........!

アウチ:
どうなのかな?

ヤハリ:
....え、な、何がどうなんだよ!

ナルホド:
(あのようすじゃ、あいつ、部屋に行ってるな....どうしよう....)



サイバンカン:
....それは話が早い。どんな証人ですか?

アウチ:
死体の発見者です。彼は、死体を発見する直前に、雪人現場から逃げていく被告人・矢張くんを目撃しているのです!

サイバンカン:
静粛に! 静粛に!....亜内検事。その証人を呼んでください!

アウチ:
ははっ。

ナルホド:
(と、とんでもないことになってきたぞ....)

アウチ:
事件当日、現場のマンションで新聞の勧誘をしていた、山野 星雄(やまのほしお)さんを入廷させてください!


アウチ:
山野さん。新聞勧誘員をしておられる....?

ヤマノ:
....は。は。さようでございます、はい。

サイバンカン:
では、さっそく《証言》をしていただきましょう。あなたが事件当日、見たことを話してください。




証言開始
〜事件の当日、目撃したこと〜

ヤマノ:
勧誘しておりましたら、とある部屋から、男が出てきたんです。
男はあわてていて、ドアを半開きにしたまま、行ってしまいました。
おかしいと思いまして、私、部屋をのぞいてみたんでございます。
すると、なんと、女の人が死んでいるじゃございませんか!
私、腰が抜けてしまいまして。怖くて、部屋に入れませんでした。
私、すぐに警察を呼ぼうと思ったんでございます。
でも、彼女の部屋の電話は通じませんでしたので、
それで、近くの公衆電話から通報いたしました。
時間はハッキリ覚えております。お昼すぎの、2時でした。
逃げた男は、間違いなく、そこの被告人のカタでございます。


サイバンカン:
ふむう....。

ナルホド:
(矢張....! なんで正直に話してくれなかったんだ!こんなにハッキリ見られてちゃ、弁護なんか、しようがない!)

サイバンカン:
ところで、現場にあった電話はなぜ通じなかったのかな?

アウチ:
はい。事件があった時間、マンションは停電中だったんです。

サイバンカン:
しかし、停電中でも、たしか電話は使えるはずでは....?

アウチ:
はい、そのとおりです。しかし、機種によっては、子機の使用はできないのです。現場で山野さんが手にしたのは、そういうタイプの子機でした。裁判長。念のため、停電の記録を提出します。

証拠品《停電記録》のデータを法廷記録にファイルした。

サイバンカン:
では、弁護人。

ナルホド:
....は、はい!

サイバンカン:
尋問》をおねがいします。

ナルホド:
じ、尋問、ですか....?

チヒロ:
....さあ、なるほどくん。いよいよ本番よ。

ナルホド:
....あの、尋問って、どうすれば....?

チヒロ:
今の証言のウソを暴くのよ、もちろん。

ナルホド:
えっ! ....ウソ、ですか....?

チヒロ:
あなたの依頼人が無実なら....あんな目撃証言なんか、ウソに決まってるでしょう!....それとも、あなたは依頼人の無実を信じてないの?

ナルホド:
....! でも....どうやって?

チヒロ:
カギをにぎっているのは、《証拠品》よ!あの証人お証言証拠品のデータとの間には、何か決定的な食い違い、すなわち《ムジュン》があるはず。まず、法廷記録証言で、ムジュンしている部分を探すの。そして、ムジュンしている証拠品を見つけたら、それを、あの証人につくつけてやりなさい。

ナルホド:
....は、はあ。

チヒロ:
Rボタンで法廷記録を見ながら、証言と食い違う部分を探して!




尋問開始
〜事件の当日、目撃したこと〜

ヤマノ:
勧誘しておりましたら、とある部屋から、男が出てきたんです。


ヤマノ:
男はあわてていて、ドアを半開きにしたまま、行ってしまいました。


ヤマノ:
おかしいと思いまして、私、部屋をのぞいてみたんでございます。


ヤマノ:
すると、なんと、女の人が死んでいるじゃございませんか!


ヤマノ:
私、腰が抜けてしまいまして。怖くて、部屋に入れませんでした。


ヤマノ:
私、すぐに警察を呼ぼうと思ったんでございます。


ヤマノ:
でも、彼女の部屋の電話は通じませんでしたので、


ヤマノ:
それで、近くの公衆電話から通報いたしました。


ヤマノ:
時間はハッキリ覚えております。お昼すぎの、2時でした。



ヤマノ:
逃げた男は、間違いなく、そこの被告人のカタでございます。


チヒロ:
....証言は、ここまで。この中のどこかに、決定的なムジュンが含まれているはずよ。Rボタンで法廷記録を開いて、それを見ながら証言を聞きなさい。証拠品とムジュンを見つけて、つきつけるやりましょう!




ナルホド:
死体を見つけたのが、2時。間違いありませんか。

ヤマノ:
ええ。2時でしたね。たしかに。

ナルホド:
しかし、それはおかしいんですよ。この解剖記録のデータと、あきらかにムジュンしています。被害者が死んだのは、午後4時より後なんです。2時に死体を見つけられるはずは、ザッタイにありません!どうして、2時間もズレがあるんでしょうか....?

ヤマノ:
....!え、あの....それは....。

アウチ:
Igiari! GBA
それは、ささいなコトです。単なる記憶ちがいでして....

サイバンカン:
....私には、そうは思えません。山野さん。どうして、死体を見つけた時間を2時だと....?

ヤマノ:
....ええと....その、ど、どうしてでしょうね....。

チヒロ:
みごとなツッコミよ!なるほどくん!そうやって、ムジュンを指摘していけばいいの。ウソは、かならず次のウソを生み出すはず。そのウソをまた見抜いて、あいつを追い詰めましょう!

ヤマノ:
....あっ!そうそう、思い出しました!

サイバンカン:
....では、もう一度《証言》してもらいましょうかな?




証言開始
〜死体を発見した時間について〜

ヤマノ:
死体を見つけたとき、時間が聞こえてきたんでございます。
あの音、時報みたいな感じで....。たぶん、テレビだったと思います。
あ、でも、時報にしては、2時間もズレていたんですよね?
たぶん被害者の方は、ビデオを見ていたのではないでしょうか。
その音を聞いたから、2時だったと思い込んでしまったんでしょうね。
どうも、ごメイワクをおかけいたしました....。


サイバンカン:
....ふむ。なるほど。ビデオで時報の音を聞いた....。では、弁護人。《尋問》をおねがいします。


チヒロ:
なるほどくん。もう、やり方はバッチリよね?

ナルホド:
....まかせてください。




証言開始
〜死体を発見した時間について〜

ヤマノ:
死体を見つけたとき、時間が聞こえてきたんでございます。



ヤマノ:
あの音、時報みたいな感じで....。たぶん、テレビだったと思います。



ヤマノ:
あ、でも、時報にしては、2時間もズレていたんですよね?



ヤマノ:
たぶん被害者の方は、ビデオを見ていたのではないでしょうか。



ヤマノ:
その音を聞いたから、2時だったと思い込んでしまったんでしょうね。



ヤマノ:
どうも、ごメイワクをおかけいたしました....。


チヒロ:
....さあ、どこかヘンなところはなかったかしら?




ナルホド:
ちょっと待ってください!そもそも、マンション停電だったはずですよね。この記録がそれを証明しています!

ヤマノ:
....!

ナルホド:
テレビにしろ、ビデオにしろ、使えるワケがないじゃないですか!

ヤマノ:
....!!そ....、それは....。

サイバンカン:
....たしかに、そのとおり。山野さん。....どういうことですかな?

ヤマノ:
....いや、私もその、どういうことなのか....。................あっ!そ、そうだ!お、思い出しました!

サイバンカン:
....山野さん。証言は、最初から正確におねがいしますよ。だんだん、あなたという人物があやしく見えてきます。なんか、妙にクネクネしているしねえ。

ヤマノ:
....!!も、もうしわけございません。....でも、なにぶん、死体を見たショックで....。

サイバンカン:
もういい、わかりました。では、そらに《証言》をおねがいしましょう。




証言開始
〜《時間を聞いた》ことについて〜

ヤマノ:
やっぱり、“聞いた”のではなく、“見た”んでした!
現場には、置き字時計があったじゃないですか。
ほら、犯人が殴るときに使った凶器ですよ!
おそらく、あれて時間がわかったんだと思います....。


サイバンカン:
時計を見た....。まあ、それなら理解できますね。では、弁護人。《尋問》を。

ナルホド:
わかりました。




証言開始
〜《時間を聞いた》ことについて〜

ヤマノ:
やっぱり、“聞いた”のではなく、“見た”んでした!


ヤマノ:
現場には、置き字時計があったじゃないですか。



ヤマノ:
ほら、犯人が殴るときに使った凶器ですよ!



ヤマノ:
おそらく、あれて時間がわかったんだと思います....。



チヒロ:
....さあ、ムジュンし部分を探しましょう!




ナルホド:
ちょっと待ってください。凶器はこのとおり。“置物”なんですよ。これのどこが時計何ですかッ!

ヤマノ:
うおおおっ!....あんた、なんなんだ!さっきから、エラそうに。

ナルホド:
山野さん。質問に答えてください。

ヤマノ:
オレ....わ、私は見たんだ。そいつは置き時計なんだよ!

アウチ:
裁判長!ちょっとよろしいですか。

サイバンカン:
どうしましたか? 亜内検事。

アウチ:
この置物は、証人の言うとおり、実は置き時計なんです。首がスイッチになっていまして、時間をアナウンスするタイプです。時計は見えないので、《置物》として提出したんです....。

サイバンカン:
なるほどね....。凶器は、実は《置き時計》だった、と。どうかな? 成歩堂くん。山野さんの証言は間違っていない。これはたしかに、時計なんだから。....山野さんお証言について、もう問題はないかね?



ナルホド:
その置物が時計だと知るためには、実際に手に取るしかありません。しかし、証人は“部屋には入らなかった”と証言している。これは、あきらかにムジュンしています!

サイバンカン:
....ふむう....。たしかに。

ナルホド:
なぜ、証人が時計のことを知っていたか? それは....



ナルホド:
あなたはウソをついている!あなたはあの日、現場の部屋に入ったにです!

ヤマノ:
な、なんだと!氏、知らねえぞオレは....

ナルホド:
そうだ! あの置き時計で被害者を殴ったのは、あなただったんだ!彼女を殴ったときのはずみで、あの時計は鳴った!あなたは、その音を聞いたんです!

サイバンカン:
静粛に!....おもしろい。成歩堂くん、つづけなさい。

ナルホド:
はい。....山野さん。きっとあなたは、かなり驚いたはずです....。被害者を殴った瞬間、置物が急にしゃべり出したわけですから。その声が、強烈に印象に残ってしまった。だから、あなたは時間だけを妙にハッキリ覚えていたんです!

アウチ:
Igiari! GBA
ど、ど、どういうつもりですか!そ、そんないいかげんな言いがかりは....。

ナルホド:
いいかげんなどうか....、証人の顔を見えてください!

ヤマノ:
....う....ぐぐ....

サイバンカン:
証人....。どうなんですか?あなたが殴ったんですか?

ヤマノ:
わ、ワタシは、その........け、決して........あの、ワタシが、聞いた、いや、見たのは....うぐぐ....うおおおおおおおおおおおおおっ!うるせえんだよ!細かいことをぐちぐちと!あ、アイツだ....!オレは見たんだよ....。し、死刑だ!あの男に、死刑を....!

サイバンカン:
静粛に! 静粛に!

アウチ:
裁判長!お、お待っちください!ただいまの弁護人の主張には、証拠のカケラもありません!

サイバンカン:
成歩堂くん!

ナルホド:
はい。

サイバンカン:
証人が聞いたという時報が、この時計の音だったという証拠。そんな証拠は、あるのですか?

ナルホド:
(これは重要な問題だ!よく、考えないとな....)....そうですね。山野さんが聞いたのは、この置き時計の音だったのです。それを証明することは、カンタンだと思います。それは....




ナルホド:
この場で、置き時計を鳴らしてみればいいんですよ。裁判長!その時計を貸してください。いいですか。....よく、聞いてください。

トケイ:

....ビッ....《おそらく、9時25分だと思う》

サイバンカン:
な、なんか、ヘンなアナウンスをする時計ですね。

ナルホド:
まあ、《考える人》ですから。

サイバンカン:
....で。このアナウンスがどうかしましたか....?

ナルホド:
亜内検事。今、ほんとうは何時ですか?

アウチ:
11時25分....。あっ!

ナルホド:
2時間、遅れているんですよ。この置き時計は....。殺人と同じく、ね。さあ、どうですか!言い逃れできますか、山野さん....?

ヤマノ:
............へ....へっ!あんた、1つ見逃してるよ!

ナルホド:
(....え。な、なんのことだ....?)

ヤマノ:
たしかに、その時計は2時間、遅れてるみたいだな。だがな....。その時計が、事件当日にも遅れていたかどうか....その証拠がないかがり、証明したことにはならねえぜ!

ナルホド:
........!(....そんなこと、証明できるワケがないじゃないか!クソッ! あと1歩だっていうのに....!)

サイバンカン:
成歩堂くん。....どうやらあなたは、それを証明するのはムリなようですね。

ナルホド:
....!....は、はい....

サイバンカン:
となると、山野さんのいうとおり、彼を告発することはできません。....ザンネンですが、ね。ではこれにて、山の 星雄氏に対する尋問を、終了します!

ヤマノ:
ヘッ! ヒトがわざわざ証言しに来てやったっていうのに、ハンニン呼ばわりかよ!まったく弁護士ってのは、ヒドい連中だぜ!

ナルホド:
(くそっ! ....山野め!すまない! 矢張....。もう少しだったのにぼくにはもう、どうしようもない....)


チヒロ:

待ちなさい!  山野 星雄!

ナルホド:
ち、千尋さん!

チヒロ:
なるほどくん!ダメよ! ここであきらめちゃ!....考えましょう!

ナルホド:
でも、もうムリだよ千尋さん!

チヒロ:
事件があった日に、時計が遅れていたかどうかなんて、今から、証明しようがない!そ、....そうね....。じゃあ、いっそのこと発送を逆転させましょう!《あの時計が、事件当日も2時間遅れていたかどうか》........そう考えるのではなく、そもそも、あの時計が、《なぜ2時間も遅れていたのか?》その理由を考えてみるの!なるほどくん!あの時計がなぜ、2時間遅れていたか、わかる?



サイバンカン:
では、時計が遅れていた理由を示す証拠品を提示してもらいましょう!


ナルホド:
被害者は、事件の前日、帰国したばかりでした。ニューヨークと日本では、14時間の時差があります!日本で午後4時のとき、向こうは前日の午前2時。時計で見れば、その差はちょうど、2時間になります!被害者は、帰国後、時計の時差をまだ戻していなかったのです!だから、あなたが聞いた時間は、2時間ズレていたんだ!どうですか! 山野さん!

ヤマノ:
....ぐ。............!

サイバンカン:
せ、静粛に! 静粛に!


サイバンカン:
....さて。ここへ来て、状況は一変したと言っていいでしょう。亜内検事。山野 星雄は....?

アウチ:
は、あの....先ほど緊急逮捕いたしました。

サイバンカン:
よろしい。....成歩堂くん。

ナルホド:
はい。

サイバンカン:
....正直なトコロ、驚きました。こんなに早く、依頼人を救い出した上、真犯人まで探し出すとは....。

ナルホド:
ありがとうございます....。

サイバンカン:
とにかく、今となっては形式にすぎませんが、被告人、矢張 政志に判決を言い渡します。

無 罪

サイバンカン:
....では、本日はこれにて閉廷!


ナルホド:
山野という男は、空き巣の常習犯だったらしい。新聞の勧誘をしながら、留守の家を狙っていたという。....あの日。矢張が部屋を訪ねたとき、被害者は留守だった。彼が立ち去った後、山野は“仕事”をするため、部屋に侵入。そして部屋を物色中、被害者が帰ってきたのだ。逆上した山野は、そばにあった置物を手に取って....




8月3日 午後2時32分
地方裁判所 被告人第2控え室

ナルホド:
(....うう、ブジに終わったなんてまだ信じれないよ....)

チヒロ:
なるほどくん!やったわね!おめでとう!

ナルホド:
あ、ありがとうございます!....ホント、所長のおかげです。

チヒロ:
ううん。そんなことないわ。とにかく私、久しぶりにスカッとしたわ!

ナルホド:
(こんなにニコニコしている所長、初めてだそうだ! 矢張のヤツもよろこんでるだろうな....)

ヤハリ:
死ぬんだぁ....。

ナルホド:
な、なんでおまえがそんなカオしてるんだよ!

ヤハリ:
成歩堂ぉ....。オレ、そろそろ死ぬからさぁ。

ナルホド:
い、いやいやいや。おまえは無罪になって、事件は終わったんだよ、矢張。

ヤハリ:
....でもヨォ、....美佳は帰ってこないんだとなぁ....。

ナルホド:
(....矢張....)

チヒロ:
おめでとうございます、ヤッパリさん。

ヤハリ:
ヤ、“ヤッパリ”....?

チヒロ:
どうかしましたか?ヤッパリさん。

ヤハリ:
いや、あの。なんつーかその、ホント、ありがとッス。オレ、一生忘れねーから。

チヒロ:
....まあ。

ナルホド:
(おい、助けたのはぼくだぞ....)

ヤハリ:
あ、そうだ。こ、これ、プレゼント!....受けとってください!

チヒロ:
あら。....私に?あの....。でもそれ、証拠品じゃあ....?

ヤハリ:
実はコレ、オレがあいつのために作ってやった時計なんスよ。あいつのと、オレのとで2個、作ったんス。

チヒロ:
まあ、あなたが作ったの、これ?........そうね。....じゃ、記念にいただくわ。

ヤハリ:
....でもよぉ、成歩堂....。オレ、こんなにアイツのこと想っていたのに、あの女にとってオレ....ただのオモチャだったんだよな。すげぇ、カナシイよぉ....。

ナルホド:
矢張....。

チヒロ:
........私、そうは思わないけど。

ヤハリ:
....え?

チヒロ:
彼女は彼女なりに、あなたのことを想っていたはずですよ。

ヤハリ:
ハッ!....な、なぐさめなんて....。

チヒロ:
あら、それはどうかしら。ねえ、なるほどくん?....わからず屋の彼に、彼女の気持ちがわかる証拠を見せてあげて。

ナルホド:
は、はい?....あ、そ、そうですね。(い、いきなり言われてもなあ....)



チヒロ:
....なるほどくん。証拠品って、こういうものよ。見る角度によって、その意味合いはどうにでも変わってしまうわ....。人間だって、そう。被告人が“有罪”か“無罪”か?私たちには、知りようがない。弁護士にできるのは、彼らを信じることだけ。そして彼らを信じるということは、自分を信じるということなの。....なるほどくん。強くなりなさい。....もっと。自分が信じたものは最後まで、あきらめてはダメ。


チヒロ:
....じゃあ、私たちも帰りましょうか。

ナルホド:
そうですね。

チヒロ:
今夜は私、パーッとごちそうしちゃおうかな。ヤッパリさんの無罪をお祝いしましょう!

ナルホド:
....はいっ!

チヒロ:
あ、そうだ。....ヤッパリさんといえば、あなた、彼のおかげで弁護士になった、って言ってたわよね。

ナルホド:
え、は、はあ。....“ある意味”ですけど。

チヒロ:
今度、聞かせてね、その話。....ものすごく興味があるの。


ナルホド:
....こうして、ぼくの最初の事件は幕を閉じた。矢張のヤツ“トモダチはいいなあ”を連呼しつつも、あの《考える人》の時計以外に、依頼料を払う気はないようだ。............そして、あの時計は、再び、とんでもない事件を引き起こすことになり、“矢張のことを話す”というぼくの約束は、永久に果たされることはなかった。

おわり










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